チャプター 27

ヘンリーは白い麻のテーブルクロス越しに私を見つめながら、ワイングラスを握る指先に力を込めた。

その慎重に抑え込まれた表情の奥で、どんな思いが渦巻いているのか、私には手に取るようにわかった。五年前、私は彼のプロポーズをあんなにも待ち望み、ヘンリー・ハーディングの妻になることを心から望んでいた。なのに今、トマスが再び私の人生に現れた途端、私のほうから離婚を求めている。その皮肉を、彼が見落とすはずもなかった。

「ビリーを見て」私は緊張をやわらげようとして、そっと言った。ビリーはナイフとフォークを丁寧に並べているところだった。「たいていの大人より、よっぽどテーブルマナーがいいわ」

褒められて、ビ...

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